投稿者:鳳凰中国語学院神戸三宮校 講師 雪梅
中国で新型コロナウイルス肺炎が流行して以来、日本政府及び社会各界は、中国側に慰問の意を表明し、すぐに支援物資を寄付しました。在日華人も一致団結して積極的に支援物資を届けました。
寄付額は2020年2月7日まで、日本国内で合計6120.4万人民元(日本円で約9億6千万円)になりました。
HSK(日本漢語水平考試)事務所は、湖北省にマスク2万枚と体温計1箱を含む物資を寄贈しました。
支援物資を梱包した段ボール箱には、両国の国旗や中国への激励の言葉のほかに、「山川異域、風月同天」という一文が添えられていました。
約1300年前、長屋王が日本の仏教を救ってほしいという願いを込め、この言葉を刺繍した袈裟を唐の高僧・鑑真に送りました。「住む場所は違っても、風月の営みは同じ空の下でつながっている。(この袈裟を喜捨し、縁を結びましょう)」という意味です。この言葉に心を動かされた鑑真が、来日を決意したとされています。鑑真は5回の渡海失敗を乗り越え、失明してまでも日本に到着しました。その後、唐招提寺を建立し、仏教を伝えました。
鳳凰中国語学院の講師と生徒たちも、ささやかですが、マスク3600枚を重慶西南医院と武漢大学校友会へ寄付しました。皆さんにとても感謝して頂いています。
また、厚生労働省によると、新型コロナウイルス肺炎の感染者には、外国籍でも月2万円(約1270元)以内の治療費を日本政府が負担するとのことです。日本側の温かい心は、中国の多くのネットユーザーが次から次へと称賛されています。
更に菅義偉官房長官は7日の記者会見で、日本政府はWHO(世界保健機関)に、新型コロナウイルス肺炎の流行に対応するために10億円を寄付すると発表しました。
中国や世界でコロナウイルスで犠牲になった方への哀悼の意だけではなく、これからの日中友好や世界平和に向けて、今生きている人それぞれが考え、そして行動することが、大切な命の犠牲者に対する思いとして人々の記憶に残っていくでしょう!!