中国語発音ワンポイントレッスン

唇と歯医者

発音の一つ一つを順序良くするのも発音上達の手ですが、ここにあるポイントを覚えるのも近道です。もう一度、中国語の発音の特徴を確認しましょう。

目次
»一.口の開きを極端に大きく
»二."e"の発音に注意
»三."a"の発音の変化
»四."i"があったら口を横に引く
»五."-n"と"-ng"の区別
»六."-ong"の発音に注意

一.口の開きを極端に大きく

中国語の母音は、日本語に似ている音もたくさんあります。しかし、どの音も日本語の口の開きよりずっと大きく、オーバーなくらいに動かします。他の言語に比べ、日本語の母音はみな口の開きが小さく、あいまいな母音だと言われているのです。

例えば、"i"は出来るだけ口を横に引く、"a"はこれ以上大きな口は開けないというくらい大きく、"u"は出来るだけ口をすぼめる、と言った具合です。これを怠って日本語の口の開きで話していると、中国語らしく聞こえないばかりか、母音の区別があいまいになり、中国語に聞いてもらえなくなります。

例えば、よく似た発音ですが、"zha""zhe""zha"は出来るだけ大きな口を開けてはっきりと"a"を発音をしないと、"zhe"と間違われてしまいます。

二."e"の発音に注意

"e"は日本語にはない母音です。
よく「え」と「お」の中間音と言われますが正しい発音を身につけている方は少ないのが現状です。この音は日本語の「え」の口の形をして「お」の音を出すと発音しやすくなります。音だけを聞くと"a"と区別がつきにくいのですが、"a"になりがちの人は口の少し奥で音を出してみてください。

また、"e"の発音するときは上の歯と下の歯の間に指が一本入るように開きます("a"は指が二本入るように)。逆に「え」と「お」の中間音ということを意識しすぎて口の縦方向の開きが足りない方もたくさんいます。「お」や「う」にならないよう、少し口を縦にも開き気味にします(日本語の「え」の口の形)。すると、中国語らしい響きの"e"の発音になります。


三."a"の発音の変化

中国語の"a""e"と同じように、他の音の要素とくっつくと音が変化します。単独では、上の歯と下の歯の間に指が縦に二本入るように、日本語の「あ」より大きな口を開けてきれいな「あ」で発音しますが、"i"や"-n"とくっつくと、少し「え」に近い「あ」になります。下の例で確認しましょう。
①大きな口を開けて「あ」で発音する"a"
-ang
-ao
-ia

②少し「え」に近い「あ」で発音する"a"
-an

③日本語の「え」と同じ音になる"a"
-ian

四."i"があったら口を横に引く

中国語の"i"で表記される音は日本語の「い」より鋭い「い」です。ちょうど子供がけんかして「イーだ」と言う時の「イー」の口。思いっきり横に引いて下さい。
洗衣机  xǐ yī jī =洗濯機

このルールはそり舌音や舌歯音の時にも適用されます。
事实 shì shí =事実
公司 gōng sī =会社

ただし、そり舌音の時は実際の音は曇った「い」の音になります。また、舌歯音"zi""ci""si"の場合は口は横に引きますが、音は日本語の「う」に近い音になります。

そして、ピンインに"i"があったら、"i"がはっきり聞こえるように発音します。この"i"を曖昧に発音していると日本語風の発音になってしまいます。
学校 xué xiào =学校
「しゅえしゃお」のように「しゃ」と発音するのは"i"をはっきり発音していない証拠。どちらかと言えば「シュエシアオ」のように聞こえるように。
多少钱?duō shǎo qián =いくら?
「どぅおしゃおちぇん」のように「ちぇ」と発音するのは完全に"i"を忘れています。小さな「え」ではなく「ドゥオシアオチエン」のように「ち」とはっきり言って下さい。

尚、"qian"は絶対に「チアン」とは読みません。「チエン」です。綴りの最後が"n"で終わっているからです。

五."-n"と"-ng"の区別

"-n"と"-ng"はどちらも「ん」に聞こえますが、厳密な区別があります。

"-n"は英語の「n」と同じで、舌先の出来るだけ広い範囲を「出来るだけ力を入れて」上の歯の裏側(歯茎)な押し当てて発音します。この時、舌を上にそらしてください(そり舌音のそらし方と反対)。外から口の形を見ると比較的閉じていますが、唇を合わせてしまうと「m」になりますので、唇は少し開きます。音は少し固い感じで、はねるような「ん」になります。

"-ng"は舌先は歯の裏側につけず、口の中で浮かせたまま発音します。そして鼻から息を抜きます。口はポカンと開けたままで発音します。音は、口の中が広くなるため響いて聞こえ、"-n"より長めの音に聞こえます。
"-n"
舌先を上の歯茎に押し付ける。
唇の開き → 小

"-ng"
下のつけ根を軟口蓋にあてる。
唇の開き → 大

そうは言っても同じように聞こえる"-n"と"-ng"を区別するのは難しいですね。これを簡単に区別する方法があります。中国語の漢字を日本語で音読みにします。例えば
"shan"という発音の「山」は日本語で「サン」
"shang"という発音の「上」は日本語で「ジョウ」
というように、日本語の音読みの最後が「ン」で終わる音は、中国語でも"-n"で終わり、それ以外の音で終わる発音は中国語は"-ng"で終わります。対応率はほぼ100%。漢字だけのテキストを読んでいて、音はなんとなく「ン」で終わることを覚えていても"-n"だったか"-ng"の区別はあります。
「案内」「案外」と言ってみてください。
案内・・・「あんない」の「ん」の部分は"-n"
案外・・・「あんがい」の「ん」の部分は"-ng"
になっています。日本人も意識しないだけで、区別はしているのですね。

余談ですが、日本語にはもう一つ「ん」があります。
散歩・・・「さんぽ」の「ん」の部分は"-m"
で発音していますが、日本語ではこの三つの「ん」を意味の上で区別しないので、表記も区別していません。

六."-ong"の発音に注意

皆さん、"-ong"という綴り、どう発音していますか?まさか、日本語の「おん」と発音していないでしょうね。"-ng"で終わるので口を開けたまま発音する「ン」で読むのも大切ですが、案外忘れやすいのが"o"の部分の音。普通、中国語の単母音の"o"は日本語の「お」を少し口を大きめに開けて「あ」に近く発音するのですが、"-ong"の綴りになった時だけ"o"の部分を中国語の"u"(口をすぼませて発音する、「お」に近い「ウ」で読みます。ですから、どちらかといえば「ウン」に近く聞こえるはずです。
"-ong"の綴りに出会ったら口をすぼめて発音しましょう。

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